#1 山本奈衣瑠
feat. 山本奈衣瑠
西本功貴とアンドチルによる共同企画 "&wear(アンドウェア)" 。
第一弾は山本奈衣瑠さんが登場。
1)普段どんな活動をしていますか?
山本奈衣瑠(以下 Y) モデル / 俳優 / 編集長 / キュレーターをやっています。スラッシュ多くてすいません笑
いっぱいあるように見えるけど、自分自身ではあまりそういう自覚はないんですよね!
西本功貴(以下 N) そうですね、僕自身もモデルとナース、こうやってライター・写真も撮っているので。その気持ち分かります。
Y)自分自身は活動している中でその区切りや境界線はなく活動しています。
肩書きごとに切り替えているつもりも全然なく、全て自分自身の活動の延長線上にあるような感じです。
2)服に興味を持ち出したのはいつ頃からですか?
Y)高校生の時までよくファッションを知らなくて、ギャル雑誌ばかり読んでいました。
だから、古着とかいろんなジャンルがあることを知らずに生きていて、、
今でも鮮明に覚えているんですけど、高校卒業して本屋さんでNYLONを読んで衝撃を受けたんです。
世の中でこんなファッションがあるということを、その時初めて知りました。
そこから、いろんなファッションに興味を持ち出して原宿に買い物に行き始めたのがスタートですね。
たしか、19歳くらいです。
周りは古着に興味を持っている子が居なかったから初めて一人で古着屋さんに行って、そこで新しいコミュニティーができました。
N)今も古着を購入することが多いですか?
Y)そうですね、古着とポイントで新しい服や靴などアイテムを取り入れています。
3)普段コーディネートでこだわっているポイント
Y)毎日、朝起きてコーディネートを考えるのが世界で一番嫌いな作業なんです 笑
自分自身でコーディネートが得意ではないんですが、着たい服が毎日ほぼ似ています。
今はスタンダードなアイテムが好きですね。普通っぽい感じ。
一個いいなと思うと毎日洗濯して着たくなるほどハマっちゃいます。
N)それはとてもわかります 笑 写真とか見返したら、一定の期間自分が同じ服着ていることよくありますよね。
Y)そうなんです!そんな感じで、今は毛糸にはまっていて。
身につけているどこかに毛糸が欲しくなっています。手袋とか帽子とか。
それがきっとこだわりになるんですかね。
色も同じで一色お気に入りがあると、スマホとか水筒とか周りの物が全部同じ色になってちょっと怖い時があります 笑
N)例えば一個お気に入りのシャツがあればそれが自分の制服みたいな感じで、心も落ち着きますよね。
Y)一番自分の気持ちがそれで一番楽に居れるから、毎日同じ服や靴を履いていてもそれで私はいいんですよね。
4)今回のアイテムを着ていきたい場所
N)「BAL」のグリーンのパーカーを着用してもらいましたが、このアイテムを着てみて何処に行きたいと思いましたか?
Y)そうですね、今日の撮影みたいに犬と散歩したり当たり前の日常にこそフィットしそうな感じがします。
特別な場所に行くから、特別な服を着るかというと私はそのタイプではなくて。
特別な場所に自分の気持ちいい服を着ていけなかったらそれで自分にとって特別な場所で無くなってしまうから。
着飾っていくことが全てではないと私は思います。
友達と会ったり、普段ライフスタイルに合わせて着て行きたいです。
N)なるほど。今日はパーカー以外はないるさんの私物でしたが全然違和感無かったですね!
Y)事前に衣装を見たときはどうやって合わせそうかなって考えたんですけど。 いい意味で以外と合わせやすかった!
パーカーってスタイリング次第で見え方が変わると思うんですけど。
今回、私はスタイリングでストリートっぽくしたいわけではなかったので、パンツやニット帽でバランス取りました。
サイズ感もよくて女性でも着やすいかなと。
5) あなたにとってChill(チル)な時間とその時のファッションは?
Y)今日のこの天気でこの素材に触れていたいとか、この色の服を着ていたいとか。
きっとそこが自分にフィットしないとChillになれないかなと思います。
体と心に体感的にも物理的にも服って沿っているから、それが気持ちよくないと居心地悪いですね。
単純にいい素材がいいから自分に合うわけでもないと思います。
古着のクタクタ感とか、、。
それが自分の服選びには重要なので細かく見てしまいますね。
きっとみんなあると思うんですよね、自分にとって着心地いいシルエットとか素材とか。
服や人・空間・時間が全て心地良くなった時に自然にChillな時間になると思います。
服って身に付けるアイテム次第で自分の気持ちと連動するから不思議ですよね。
6)これから自身の活動で挑戦していきたいこと
Y)先日から公開の映画「猫は逃げた」で主演を務めさせて頂きました。
はじめてモデルとしてではなく、俳優として雑誌にもインタビュー記事で出ました。
改めて考えると、とっても不思議な感覚で、、
ファッションモデルとしてしか出させていただいたことはなかったので。
体に俳優としての自分がまだフィットしてなかったので、記事が公開されたのを見て変な感覚に陥りました笑
それでも、舞台挨拶やインタビューを経ていくうちに少しずつ、
俳優としての輪郭は掴めていくのと共に周りの環境や反応が自然に俳優にさせていってくれるんだと身を持って感じています。
EAマガジンを制作した時も、それに興味を持ってくれた方々にインタビューしてもらったたりして。
友人のharu.がよく「社会彫刻」って言葉を使っていて当時の私はそれがどういう意味なのかいまいち理解できていなかったんですけど。
今はインタビューとかしてもらって、「これが社会彫刻か!」って気づきましたね。
N)いろんな活動を社会が興味を持って、モデルはもちろん、俳優・キュレーターなど周りがきっと形成していってくれてるですね。
Y)そうだと思います。私が外にどんどん自分の言葉を発信してそれをキャッチしてくれる人がいて、徐々に私自身が形成されていくんだなと。
私がモデルをやりながら俳優もやっていて、いろんな道があること。
19歳の時はじめて一人で原宿に行っていた自分には想像できなかったことが今自分の前には広がっている。
チャンスがあれば俳優としてもお芝居をもっと頑張りたいし、自分が表現できることがあればジャンル問わず挑戦して行きたいです。
私の周りには自分の言葉をしっかり持っている人がたくさんいるから、仲間で手を取り合って相互作用して頑張っていきます!
N)奈衣瑠さん今日はありがとうございまいした!
散歩しながら、ゆっくり話ができたので個人的にも良い時間になりました。
昨年開催を見送った熊本での企画も今年こそは一緒にリベンジさせてください!
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□山本奈衣瑠(やまもと・ないる)
東京都出身。モデルとしてキャリアをスタートし、雑誌・CMなどで活躍。
2019年から俳優業も始め、現在公開中の今泉力哉監督 「猫は逃げた」で初主演を務める。
自ら編集長を務めフリーマガジン「EA magazine」を創刊。
美術館のキュレーターなどもこなしクリエイターとしても活躍している。
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Photo&Text
西本功貴
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衣装
&Chill(アンドチル)
着用アイテム
BAL/PIGMENT DYE HOODIE SWEAT
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